ペンギンと水平線

家族が認知症になりました。そこで自分が学んだこと、有意義な情報を発信していきたいです。あと趣味も少々語りたいです。

ご存じですか、レビー小体型認知症

私の母は、アルツハイマー認知症と、レビー小体型認知症を患っております。

 

Q「アルツハイマーは知っているけど、レビー小体型認知症ってなんぞや?」

 

そんな方は多いのはないかなと思います。

 

 

「ご案内するスーツ姿の受付け嬢」の写真[モデル:河村友歌]

 

レビー小体型認知症は、脳の大脳皮質にレビー小体が集まる病気です。

ざっくりいうと、頭の中の物を考える重要な場所(大脳皮質)に、わけわからんタンパク質(レビー小体)が増えている、といった感じです。

 

レビー小体型認知症の代表的な症状は、幻視(げんし)です。

レビー小体型認知症後頭葉の血流が低下すると言われ、後頭葉は視覚に関係するといわれているので、幻視が起こるとされています。

 

幻視は、家族の精神的ショック度が高いです。

 

「部屋に知らない人が立ってる」

母が最初に訴えたとき、私は体が凍り付きました。

 

幻視は、はっきりと見えるらしいです。

 

母が家で見えている幻視一覧。

・知らないおじさん、おじいさん、子ども、猫、犬、ゾウ、虫、赤ちゃん……。

 

発見。我が家は動物園でした。

 

幻視の対処法は、近くで見ていただく、幻視を見やすい環境を減らす(光の調節、衣類など置かない)、などです。

 

どこの教科書にものっているのは「幻視を否定せず寄り添う💛」です。

 

無 理 でした。

 

以下私の母が訴えた内容。

車いすの子がいなくなった」

「裸の姉妹がまぐわうように踊っている」

「いつも寝ていたおじいさんが血だらけで亡くなってしまった。〇体がない。探して」

「猫が押さえつけられて手術されている。何しているの、早く止めてきて」

「槍をもった人がたくさん倒れている」

「四肢損傷した顔のない子供が寝ている。看病しなければいけない」

 

そんなすごい世界観を私は否定したい。

心の底からこっちの現実に戻ってきてほしいと思う。

さらに、うちの母はアルツハイマーによる記憶障害があるので、24時間エンドレス。

 

「そーなんだ。大丈夫(^^)/」

とか、暖かく寄り添えない!!

 

ただ四肢損傷した顔のない子供のエピソードだけは、なんとなく空気感が違っていました。

数日後、「笑っているような気がする」と言い出し、やがて、「いなくなった」に変わりました。そして2度と顔のない子が現れることはありませんでした。

 

個人的には、これだけはリアルに孤独な霊的ななんかが母のお世話をうけて、満足して成仏していったんじゃないかと思っております。

 

レビー型小体型認知症MATOMETA。

レビー小体型認知症は、アルツハイマー認知症に次いで多い認知症です。

②レビー小体型は男性の方が多く、女性の約2倍と言われています。

③レビー小体とは、神経細胞に出来る特殊なたんぱく質です。

④レビー小体がたくさん集まっている場所では、神経細胞が壊れて減少している為、神経を上手く伝えられなくなり、認知症の症状が起こります。

⑤主な症状は、幻視、妄想、パーキンソン症状、抑うつです。

⑥調子のよいときと悪いときがあります

⑦幻視が見えている時は、一緒にその場まで行き、気持ちに寄り添うような言葉かけをしましょう。→大家族で交代制で対応するケースとかじゃないと無理です。

ご自身の健康と心をまもるため、そんな言葉かけができたらいいね、くらいにとどめてください。

 

つらい現実に向き合っている方々の知識になれば幸いです。

それでは今日もお疲れ様でした。

自立支援医療費支給制度(訳・精神科にかかるお金を負担してくれる制度)

精神科医療機関(通称メンクリ等)での通院医療費の自己負担額が1割になる制度はご存じですか?

 

「ご案内するスーツ姿の受付け嬢」の写真[モデル:河村友歌]

 

精神疾患認知症含む)のために通院治療を受ける必要があると医師に判断された方には、自立支援医療費制度(じりつ しえん いりょうひ せいど)が使えます。

 

世帯収入に応じて、自己負担額には上限がもうけられます。

 

Q「そんなのあるんだ。じゃ手続きどうするの?」

 

手続きに必要なもの。

自立支援医療費(精神通院)支給認定申請書

②同意書

③健康保険証のコピー これは世帯の確認のためですね

④診断書 なんでも診断書です…

⑤印鑑

 

              申請先

管轄の保健センターや、お住いの市町村精神保健福祉課になります。

医療機関で代行してくれることもあります。

 

申請後は受給者証と自己負担上限管理表がもらえます。

 

訪問看護や、デイケア、薬局、すべて自立支援医療制度の対象になります。

 

大変ありがたい制度ですが、有効期限は1年です。

2年に1回、診断書の添付も必要になります。

 

通院医療を必要とされた方の制度になりますので、花粉症とかニキビとか精神の治療に関係のない処方は自費です。

また、申請用紙に記入した病院、薬局を利用してください。気分で薬局をかえてはいけません(笑)

 

つらい現実に向き合っている方々の知識になれば幸いです。

それでは今日もお疲れ様でした。

どこに相談したら良い?

数年前、私が母が認知症ではないかと、疑いはじめた。

 

なにかがおかしい。

 

でも、どうしたらいいの?

 

母は病院嫌いである。

 

認知症の疑いがあるから病院にいこう」とかいって、「うん、そだね♪」とか絶対ならない。

 

母の経過を見て思い知らされたのですが、認知症が進行するほど、①頑固になる、②自分がおかしいと思わなくなる、ので、病院に連れていくのは非常に大変なのです。

 

認知症は早期の病院受診が大切!!」等の進言が、ネット上で死ぬほど書かれていますが、それができないから困っているのです。

 

認知症なんてそんなわけない。これは加齢による衰え…」と、言い聞かせようとする日々は、すごく苦しかったです。

 

そこで今回は、地域包括支援センターという機関があることをお伝えしたいと思います。

 

地域包括支援センターは、市町村などの各自治体が設置している拠点。

高齢者の生活をサポートするための相談・支援窓口です

 

お住まいの地域によって違うかもしれませんが、認知症の相談に乗ってくれますよ。

私の住む市で、無料でやっていただけたこと。

①対面での無料相談

②定期的な自宅訪問

認知症カフェなどの案内

④母が荒れた状態のとき、(自費にはなるが)ショートステイ先を探してくれた。

⑤介護認定調査申請代行(自分で申請しましたが、やっていただけるみたいですね)

 

猛者の母が認知症カフェとか行くわけないのですが、こんなにもかかわってくださってありがたかったですね。

 

どうしてよいのかわからない場合は、相談してみてはいかがでしょうか。

 

体験して味わいますが、介護はストレスです。

爽やかな介護とか無理。

 

だから、つらい現実に向き合っているあなた様は本当に優しい。

それでは今日もお疲れ様でした。

認知症がはじまる

~はじめに~

 

母は、毎日、掃除をして、料理を作って、金銭管理や確定申告をしていた。

幼少時代からものすごく苦労をしたゆえに、極道の妻並みに度胸がある人でもあった。

さらにコミュニケーション能力が高く、手先も器用で、IQもたしか118程あった。

保母さんを目指していただけあって、子供に対しても愛情深い人であった。

 

そんな完璧な母が、若くしてーー盛大にボケてしまいました。

 

今までさんざん母に甘えた私は、ものすごく苦労することになる。

 

認知症初期の頃、私は「母を支える。施設には入れません」とか心に誓っていた気もするが、本格的に認知症に発症するとそんなもんはきれいごとということがわかる。

 

母のやることは、度肝を抜かれるヒドさである。話がまったく通じない。

 

毎日キレたし、毎日泣いた。

母への愛を失ったわけではないので、とても苦しい。

 

施設入所の運びのほうが健康面でも精神面においても良いと思うのだが、なんせ嫌がる。

だまして施設に連れていくのは不可能。

苦労人で頭が良い老婦人ほど、手に負えないものはない。

 

まぁいろいろあったし、今もいろいろあるのだが、一時にくらべたら私のメンタルは安定しており、生活もできている。

 

そんな風になんとか平穏な日々を送れているのは、私の周囲が優しい方ばかりであるのと、少しずつ積み重ねた知識である。

 

人の優しさを知る。

知識を得る。

行動する。

 

この3点は必需品です。

 

このさいはてのブログにたどりついた方の中には、認知症のご家族のことでひとり泣いている方がいらっしゃるかもしれない。

 

この場をお借りして、有益な情報提供ができたら幸いです。

 

やってみたらわかるが、介護はしんどい。それだけである。

 

だから、あなた様は本当に優しい、今日もお疲れ様でした。